この記事を書くにあたって、過去に住んでいたアパートの大家さんを思い出しました。

そのアパートは管理会社を入れておらず、
大家さん自身が簡単な清掃をしたり、家賃も大家さんの口座への振込でした。

そして、途中で追加契約した駐車場1台分は大家さんに現金で渡す様に言われ、そうしていました。

今思えば、間違いなく申告からは漏れていたでしょうね。

もう時効ですし、そもそも推測ですけど、
慣れた感じでポケットに2千円をしまう姿を思い出します。

さて、サブリース契約によるアパート経営の裏側にある節税ロジックについてでしたね。

今回は、「相続税」の節税についての記事になります。

相続税と言えば、「相続が3代続くと財産はなくなる」と言われる事もあるぐらい負担感の大きい税金です。

特に、土地や家はあるけど、現金は無いパターンこれは大変です。

土地を分筆し贈与するのも大変だし、
相続する時も分けて相続する訳にもいかない。

なにより、相続税を払う現金が無い。
さらに、遊んでいる土地にも固定資産税はかかる。

そんな事に頭を悩ませている家庭は、よくあります。

そんなオーナーの元に営業マンが来るのです。
ウチでアパートを建てませんか?と。

いきなり、家に上げて話をしっかり聞く方は少ないと思います。
しかし、彼らは何度も来ます。

相続税も安くなりますよ? と。

何故、アパートを建てると相続税が少なくなるのかを簡単に解説します。

設例)
らいおん
■現・預金  0円
■土地   1億円

■配偶者有り
■子供1人

相続税の基礎控除額の計算式3,000万円+(600万円×法定相続人の数)=相続税の基礎控除額

このケースでは、相続人は二人であり控除額は

基礎控除         3,000万円
相続人控除 600万円×2 =1,200万円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合計           4,200万円

つまり、4,200万円以上の資産があると、
相続税がかかるという事です。
(細かい評価減や控除は考慮しません)

相続において、土地(自用地)の評価というのは
通常、路線価によって評価します。
(路線価が無い場合は固定資産税評価額に倍率を掛けて評価)

今回のケースでは土地をそのまま1億円と評価します。

その結果、
1億円 - 4,200万円 =5,800万円
 となり、相続税がかかります。

5,800万円 × 30% - 700万円 = 1,040万円

納税が発生し、現預金が無い為、払えないケースとなりました。
土地をたたき売り、納税する事になります。

では、次にアパートを建てた場合の検証をします。
らいおん
■現・預金  0円
借金   1億円■土地   1億円
アパート 1億円

■配偶者有り
■子供1人

1億円借金をし、アパートを建てました。

そして、建てたアパートと土地について
管理会社とサブリース契約をします。

その結果、持っていた土地は「貸家建付地」となりました。

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貸家建付地

貸家建付地とは、自己所有の土地に賃貸用の建物を建て、第三者に貸している場合の土地のことを指します。つまり、貸家、賃貸アパート、賃貸マンションなどの賃貸物件が立っている土地のことです。

貸家建付地の相続税評価額の計算式

貸家建付地の評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
借地権割合 60%借家兼割合 30% (全国一律)賃貸割合  100% (一括借り上げの為100%)

1億円 × (1 - 60%×30%×100%)= 8,200万円

まず、土地の評価が
何もしない場合の1億円から8,200万円へ1,800万円下がりました。

次にアパートの評価をします。

賃貸アパートの建物部分の相続税評価額の計算式

建物部分の相続税評価額 = 建物の固定資産税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

通常、建物は1億円かけて建てても1億円とは評価されません。

固定資産税評価額は取得価格の60%程度です。

すると、

6,000万円 ×(1 - 30% × 100%)= 4,200万円

1億円かけて建てたアパートを貸した瞬間に

評価額が5,800万円も下がるのです。

計算の結果をまとめると

土地 8,200万円 + アパート 4,200万円 - 借金 1億円

2,400万円

基礎控除          3,000万円

相続人控除 600万円 × 2 = 1,200万円

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

合計           4,200万円

相続資産及び負債の合計額が、控除額4,200万円を下回る為、相続税は発生しません。

何も対策しなければ、納税する事となっていた1,040万円を払わなくて良くなりました。

ざっくりと書きましたが、これが賃貸アパートを建てると

相続税が安くなる!と言われるロジックです。

さらに、土地は残りアパートは今後、利益とキャッシュフローを生みます。(少なくとも、家賃保証のある10年間は)
10年経過後も、余程、間違った場所に建てない限り利益は出なくても返済ぐらいは可能だと思います。
しっかり検討してみてください。

きっと、ほとんどオーナーはそこまで理解は出来てないと思いますが、
貸家建付地による相続税評価額の圧縮はアパート建築の大きな決め手になっている事でしょう。


最後までお読み頂きありがとうございました。