ここしばらく税金の話が続き、自分とは無縁のブログだなぁと思われている読者さまもいらっしゃるかもしれません。

それでは、らいおんの広告収入及びXRP(ILP入金)が増えません。
と、いう訳で媚びました。

今回は事業主や経理の方に媚びました。
よくありませんか?請求額に対して、振込手数料が勝手に引かれる事。

実は、前々から気になっていました。らいおんの業務にも大きく関わる話なんです。

会計事務所ってのは、企業のさまざまな取引から仕訳を起こし会計帳簿を作成していきます。

例えばこんな取引があったとします。

10万円の売り上げが発生した。お金を貰えるのは来月。

言い換えると、会社は10万円の売り上げで10万円の債権(売掛金)を得た訳です。

仕訳を起こすと

売掛金 100,000  /  売上  100,000

こうなります。

そして、

翌月、(振込手数料が324円引かれて)99,676円の入金がされた。

言い換えると、預金が99,676円増え、債権(売掛金)は99,676円減少した。

仕訳にすると

預金   99,676  /  売掛金  99,676

売掛金100,000円に対し、99,676円しか振り込まれない訳ですから、このままでは売掛金は消えません。

帳簿上、324円残ってしまいます。

そこで、

324円を諦め、値引いた事に。

言い換えると、324円値引きし、債権(売掛金)を消す。

売上値引(売上)   324  /  売掛金    324

という仕訳を追加し、売掛金を消す訳です。

これで

①売上が100,000円計上され、②預金が99,676円増え、③売上値引が324円計上されました。

とまぁ、会計事務所はこんな事をやっている訳ですが、そもそも100,000円の売掛金に対して、100,000円振り込んで来てくれれば、手間は省ける訳です。

それに、債権者だって、なに振込手数料引いとんねん!と思います。

(すぐに慣れちゃいますが)

この習慣、実は名前がありまして。
集金原則」などと呼ばれます。

古い商習慣ですが、債権の回収は原則、集金に来い。と。来ないなら振り込んでやるから手数料は引くで?と。

その習慣が未だに当たり前に残っており、多くの会社が振込手数料の負担は債権者側だと勘違いしています。

アンケートだと、逆に額面通り振り込んでくる方が珍しい!なんて声もあります。

では、習慣はさておき、法律はどうなのか?

今回は民法及び商法の分野になります。

どちらの法律が適用されるかというと、取引相手によります。

取引相手が、法人であったり事業者である場合は商取引となり、特別法である商法が優先して適用されます。取引相手が、個人で事業者で無い場合は民法が適用されます。

条文を見てみましょう。

まずは、商法から

商法516条1項【債務の履行の場所】
商行為によって生じた債務の履行をすべき場所がその行為の性質又は当事者の意思表示によって定まらないときは、特定物の引渡しはその行為の時にその物が存在した場所において、その他の債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない。

>債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない。

つまり、債権者の住所へ持って行かないといけない。と書いてあります。
上で述べた習慣とは真逆ですね。

次に民法を見てみます。

民法債権 第485条【弁済の費用】
弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。

つまり、弁済のための費用について、当事者間で特約をしなかったときは、債務者が負担する。

ただし、債権者が住所を移転した・債権譲渡をしたなど、債権者の責任で弁済の費用が増加したときは、その増加した分は債権者が負担しなければならない。

民法でも、同じですね。

習慣とは真逆で債務者負担が原則でした。

商習慣はともかく、法律上は振込手数料は原則(契約書等で別の取り決めが無ければ)債務者が負担すべきものなんです。

振込手数料が惜しければ、現金持って払いに来いよ。ってなもんです。

もちろん、そんな事を言えばトラブルになりますから、対策としてよくあるのは、請求書に

※振込手数料の負担はお客様でお願い致します。

なんてのを書き添えたりします。

請求する権利はあっても、揉めたい訳ではありませんからね。

気持ち良い取引をする為にも、法律と異なる古い商習慣は無くなればいいのになと思いました。(小並感)

最後までお読み頂きありがとうございました。