今回の記事では、会社の破産時に残った借金の返済責任について 書いてみようと思います。

まず、「倒産」と書かずに「破産」と書いた理由ですが、 倒産と破産は少し違います。 言葉の意味としては、破産は倒産の中に含まれる訳ですが 破産は法律行為であり、倒産には法律的な定義はありません。

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破産手続きとは

破産手続きは裁判所に申請します。 破産手続きが開始されると、裁判所によって選任された破産管財人は会社の所有する全財産を現金化し、債権者に配当します。つまり、破産によって会社は全ての資産を手放す事になります。

また、この記事でいう借金は対銀行における「証書貸付」、 いわゆる長期借入金について書こうと思います。 多くの場合、法人が借入をおこす際には「金銭消費貸借契約」を 銀行と交わします。 その契約証を証書と呼び、そこから証書貸付と言われています。 

以下)サンプル

 この契約の借入名義は「法人」です。 会社の代表者である社長ではなく法人です。

そして、有限会社や株式会社は有限責任であり、 会社が破産した場合、代表者個人に返済責任が訴求する事はありません。 つまり、ほとんどの場合 会社が倒産(解散・清算手続き)しても、代表者は会社を企業した 時に出資したお金(出資金)を損するだけです。

しかし、以下の場合は 代表者や関係者にも返済責任が及ぶ事になります。 そのケースを見てみましょう。

保証人・連帯保証人になっている場合

会社に資産や歴史が無く、信用が無い場合、 契約時に連帯保証をとられる事があります。 そこに代表者本人や関係者の名前がある場合、 会社が消滅した後は連帯保証人である個人に返済義務が移ります。 銀行に連帯保証契約をしなかった場合でも、信用保証協会に対して 連帯保証契約をしている場合は、代表者本人が信用保証協会へ返済義務を 負う事になります。

※信用保証協会

中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関です。 銀行が、信用の無い中小・零細企業に貸し付けを渋りたくなるケースでは 保証協会を通して貸し付けを行うことがよくあります。 この仕組みにより、銀行はリスク無く貸付ができ、事業者も借入がしやすくなります。

合名会社の出資者である場合

合名会社とは、社員(=出資者)が会社の債権者に対し直接連帯して責任を負う「無限責任社員」だけで構成される会社形態のことをいいます。

つまり、合名会社の出資者は法人の破産時に債務が残っている場合 返済責任を負います

合資会社の一部(有限責任)の社員である場合

合資会社とは 会社の債務に対し無制限に責任を負う「無限責任社員」と、会社の債務に対し出資額までの責任を負う「有限責任社員」とで構成される会社形態のことです。

無限責任社員は経営に関わり、有限社員は原則として経営には関わりません。設立のためには無限責任社員・有限責任社員ともに1名以上、計2名以上が必要です。 合資会社が破産した場合には、無限責任社員にのみ残った借金の 返済責任があります

最後までお読み頂きありがとうございました。