2019年も残すところ、あと少しとなり、思い返してみると多くの台風被害がありましたね。 南房総では大規模停電を伴う台風被害、そして関東や長野県等では 河川の氾濫を伴う台風被害がありました。

もしかすると、この記事を読んでいる人自身や、知り合いには被災者がいらっしゃるのかもしれません。

御見舞い申し上げます。

さて、今回は実際に被災された方や、被災に備えたいあなたへ贈る節税記事になります。

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被災時に使える二種類の救済措置

地震や台風などの災害により住宅や家財に災害を受けたときは、申請をする事で所得税や住民税の負担を軽減する事ができます。

所得税を軽減する為の制度は二種類あり、被災状況や納税者の所得等により使用の可否や、有利不利があります。

正しく選択できる様にポイントを押さえましょう。

それぞれの税金を軽減する為の救済措置は以下の通りです。

所得税の軽減をする為の制度は

①災害減免法による所得税の軽減免除
②雑損控除
※併用不可

住民税の軽減をする為の制度は

①災害減免法による所得税の軽減免除

それぞれの制度を説明します。

災害減免法による所得税の軽減免除

災害によって受けた住宅や家財の損害金額(保険金などにより補てんされる金額を除きます。)がその時価の2分の1以上で、かつ、災害にあった年の※所得金額の合計額が1,000万円以下のときにおいて、その災害による損失額について雑損控除の適用を受けない場合は、災害減免法によりその年の所得税が次のように軽減されるか又は免除されます。
(※所得の合計額には退職所得や譲渡所得も含まれます) 

災害減免法により軽減又は免除される所得税の額の表

適用を受けるための手続

災害減免法の適用を受けるためには、確定申告書等に適用を受ける旨、被害の状況及び損害金額を記載して、納税地の所轄税務署長に確定申告書等を提出することが必要です。

・・・国税庁のHPより抜粋しましたが、小難しいですね。

らいおんも、よくわかりませんでしたので切り分けてみましょう。

まず、この制度が使用できる人は

災害によって受けた住宅や家財の損害金額(保険金などにより補てんされる金額を除きます。)がその時価の2分の1以上 

とあります。

まず、自分がいくら被災したのか、ほぼ全ての方が分からないと思います。

そこで「被災した住宅、家財等の損失額の計算書」を用いて、被災額を算出します。 ~損失額の計算書では、建物や家財、車両の取得価格や、購入時期を元に 耐用年数等から時価を算定します。

そして、全壊や半壊、浸水面積などから被害割合を計算し、時価に被害割合を掛ける事で、被害額を算出します。住宅の場合、半壊であれば被害割合は50%となる為、保険金などで補填される金額が無ければ、半壊以上で前述の条件はクリアする事になります。

次に

年の所得金額の合計額が1,000万円以下のとき

とあります。

注意したいのは、収入では無く「所得」という事です。

普段から確定申告をしている方はお分かりかと思いますが、 売上と「所得」は違います。

売上から経費を差し引いたものが所得です。

また、給与収入と「所得」も違います。

給与から「給与所得控除」を引いたものが所得です。

給与所得控除

つまり、給与収入だけのサラリーマンの場合 年収12,200,000円の方までが、この制度を使用できる事になります。

上記の二点をクリアする事でこの制度を使用する事が出来ます。

そして、この制度を受ける事により軽減または免除される所得税の額は以下の表になります。

(再掲)

次に、もう一つの救済制度を説明します。

雑損控除

災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。

雑損控除の対象になる資産の要件

損害を受けた資産が次のいずれにも当てはまること。

(1)資産の所有者が次のいずれかであること。 
イ 納税者 
ロ 納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等が38万円以下(令和2年分以降は48万円以下)の者 

(2)棚卸資産若しくは事業用固定資産等又は「生活に通常必要でない資産」のいずれにも該当しない資産であること。

損害の原因 次のいずれかの場合に限られます。
(1)震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
(2)火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
(3)害虫などの生物による異常な災害 
(4)盗難
(5)横領 
なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。 

雑損控除の金額

次の二つのうちいずれか多い方の金額です。

(1) (差引損失額)-(総所得金額等)×10% 
(2) (差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5万円 

(注) 損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後(3年間が限度)に繰り越して、各年の所得金額から控除することができます。 

なお、雑損控除は他の所得控除に先だって控除することとなっています。「災害関連支出の金額」とは、災害により滅失した住宅、家財などを取壊し又は除去するために支出した金額などです。

差引損失額の計算のしかた

差引損失額 = 損害金額 + 災害等に関連したやむを得ない支出の金額 - 保険金などにより補てんされる金額

損害金額は、「災害減免法による所得税の軽減免除」の際に計算した方法と同じ様に、取得価格や建物の種類や経過年数から時価を算出し、被害割合を掛けて計算します。

雑損控除を受けるための手続

確定申告書に雑損控除に関する事項を記載するとともに、災害等に関連したやむを得ない支出の金額の領収を証する書類を添付するか、提示してください。

制度の説明は以上です。

まぁ、難しいですよね。ほとんどの方は細かいところを読み飛ばしたくなったでしょう。

それで、良いのです。

ただ、いざ被災した時の為に知っておいてくれれば良いのです。

知ってさえいれば、税務署に質問なり何でもすれば申告書は出来ますからね。

最後に、二つの制度の有利不利を分けるポイントを書いて終わりにします。

災害減免法 雑損控除 どっちが有利?

①年間所得1,000万円

年間所得が1,000万円を超える場合(給与収入なら1,220万円超)は、雑損控除しか使えません。

②災害かそれ以外か

住宅や家財への被害は、雑損控除あるいは災害減免法どちらか有利なほうを選択することができますが盗難や横領による損失は雑損控除だけです。

③本人の所得による所得が500万円以下の場合

災害減免法を選択した方が、全額免除される為、有利になる事が多いです。しかし、3年間の繰り越しができる雑損控除を選択するほうが有利なケースもあります。

大切なお金です。

万が一被災した場合は、どちらのケースもシミュレーションしてみましょう。

らいおんは皆様が被災されない事をお祈りしています。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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