法人の決算を自分で(事務員に)やりたい(させたい)という方がいらっしゃいます。

■税理士へ支払う報酬を削減したい
■自分の会社の決算を自分の手でしたい

いろんな理由があるんだと思います。

まずは、物理的に可能かどうかという点ですが、もちろん可能です。

法人の代表者が決算を行い、自身の名前で税務署や県・市へ 申告をする事は法に触れる訳でなく、当たり前に可能です。

ただし、税理士や税理士事務所に長く勤めた方以外にはおすすめできません。 圧倒的に知識が足りないのと、時間がもったいないからです。

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会計と税務の違い

知識が足りないと書いたのは、このポイントについてです。

会計を理解している経営者や経理担当者はたくさんいます。

①現・預金の日々の動きを仕訳し、出納帳を作成する。
②売掛金や買掛金を計上する為の振替仕訳等(現預金を通さない仕訳)を入力する。

法人の決算書も個人の決算書も基本的には ①と②の積み上げで作成されていきます。何千、何万という取引ひとつひとつを仕訳していきます。

①は誰でもできますし、②は簿記を少し学んでいれば可能です。

また、会計ソフトも進化を続けており、銀行取引やカード取引、請求書からの仕訳連動など便利な機能も生まれており、経験不足を補ってくれます。

以上の事から 税の知識が無くても、作業を覚える事で決算書の作成は比較的容易に出来ます。

ただ、ここまでが「会計」です。

税務署は様々な観点から、法人の申告におけるミスや悪意を税務調査時に見抜きます。

各勘定科目の残高は正しくて当たり前です。エビデンスは揃っていて当たり前です。

税務調査を無事に乗り越えるには、法人税法や消費税法に則らないといけません。

少しだけ、税務調査で見られるポイントを具体的に書きます。

例えば「売掛金」という科目 売上に計上したが、まだ貰っていないお金という意味です。

決算は、その時点での資産や負債を正しく表し、また正しい利益状況を報告するものですから、当然計上が必要です。

3月決算法人が3月分の売上を4月に貰う場合 決算書には売掛金として4月に入金される予定の金額を計上します。

3/31 売掛金 〇〇円 / 売上 〇〇円

この仕訳を入れておけば大丈夫。 ・・・では、ありません。

締め日は確認できていますか?

3月分請求が 2/21~3/20締め だった場合

3/21~3/31までの10日間の売上が漏れてしまいます。

締め日が末日ではない場合、よく漏れたりします。

必ず確認が必要です。

この様に、納税者からは「重箱の隅をつつく様だ」と揶揄される税務調査ですが法律で決まっている以上、納税者も税務署どちらも逆らえないのです。

他にも、

■在庫の評価
■固定資産の減価償却
■仮払消費税と仮受消費税の清算
■定期同額給与
■消費税の区分
■経費の損金算入の判定

など、気を付けなければいけない税務ポイントがあります。

書こうと思えば、まだまだ書けますが あまりにも細かいポイントになる為割愛します。

この記事で、述べたい事は会計と税務は別物であり、税務調査に耐えうる決算をする為には税務知識が必ず 必要になるという事です。

体裁を整えて、決算書っぽいものを作成するだけなら可能ですが・・・

言い切ります。

絶対に税務調査で修正を指摘されます。

法人の申告書は難しい

さらに、法人と個人の確定申告の違いは「申告書」の難易度です。

個人の確定申告は税務署や、期間限定で税務署が行う確定申告セミナー等で手伝ってもらう事も可能ですし、インターネットには情報があふれている為、見よう見まねで何とかなるでしょう。

しかし、法人税の申告書(別表)の記載方法はかなり難しく、手引書を見ても専門用語の羅列です。その他に、内訳書、概況書など提出書類も盛りだくさん。

経営者自身にこんな時間はありません。経理部に手書きで作成させますか?辞めてしまいますよ?

税理士に依頼し、内容を担保して貰って、作業も任せる事で時間も生まれる。

餅は餅屋ですよ。

そもそものメリットが少なすぎます。

自分の会社の決算を自分でするのは止めておきましょう。

それに、会社の事と経営者自身の事、家族の事などトータルで相談できるのは税理士ぐらいでしょう。

話し相手としてコネクションを持っておくことは良いことだと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

ぽちぽち

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