先日、連立与党である自民党・公明党から令和2年度税制改正大綱が提出され、メディアより一斉に報道されました

現国会は衆参ねじれ状態に無い為、このまま法案が作成され可決される見込みであり、2020年度より施行される流れです。

興味のある方はこちらから改正大綱の全内容が見れます。 https://www.jimin.jp/news/policy/140786.html

今回は掲題の通り、寡婦及び寡夫控除の改正にフォーカスしたいと 思います。 未婚の方や離婚歴の無い方には馴染みが無いでしょうから簡単に説明します。

寡婦控除とは

1 寡婦控除の概要

納税者自身が一般の寡婦であるときは、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを寡婦控除といいます。

2 寡婦控除の対象となる人の範囲

一般の寡婦とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で、次のいずれかに当てはまる人です。

(1) 夫と死別し、若しくは夫と離婚した後婚姻をしていない人、又は夫の生死が明らかでない一定の人で、扶養親族がいる人又は生計を一にする子がいる人です。この場合の子は、総所得金額等が38万円以下(令和2年分以後は48万円以下)で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。

(2) 夫と死別した後婚姻をしていない人又は夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人です。この場合は、扶養親族などの要件はありません。

3 寡婦控除(特別の寡婦)の対象となる人の範囲

一般の寡婦に該当する人が次の要件の全てを満たすときは、特別の寡婦に該当します。

(1) 夫と死別し又は夫と離婚した後婚姻をしていない人や夫の生死が明らかでない一定の人 
(2) 扶養親族である子がいる人 
(3) 合計所得金額が500万円以下であること。 

4 寡婦控除の金額

一般の寡婦  27万円   特別の寡婦  35万円

寡夫控除とは

1 寡夫控除の概要

納税者自身が寡夫であるときは、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを寡夫控除といいます。

2 寡夫控除の対象となる人の範囲

寡夫とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で、次の三つの要件の全てに当てはまる人です。

(1) 合計所得金額が500万円以下であること。 
(2) 妻と死別し、若しくは妻と離婚した後婚姻をしていないこと又は妻の生死が明らかでない一定の人であること。 
(3) 生計を一にする子がいること。

この場合の子は、総所得金額等が38万円以下(令和2年分以後は48万円以下)で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。 

3 寡夫控除の金額

寡夫控除  27万円

改正前の寡婦(夫)控除(図解)

ここまでが現行の寡婦及び寡夫控除の説明ですが、ポイントを整理すると

①未婚のひとり親に対する控除は無い
②男性と女性では、同じ状態であっても控除額に差がある

ここまでが前置きです。

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未婚のひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(夫)控除の見直し

全てのひとり親家庭の子どもに対して公平な税制を実現する観点から、「婚姻歴の有無による不公平」と「男性のひとり親と女性のひとり親の間の不公平」を同時に解消すために、次の措置を講じる。未婚のひとり親について寡婦(夫)控除を適用する。この際、適用する条件は死別・離別の場合と同様とする。 寡婦(夫)控除について、寡婦に寡夫と同じ所得制限(所得500万円(年収678万円)を設ける。あわせて、住民票の続柄に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載がある場合には、控除の対象外とする。さらに、子ありの寡夫の控除額(現行所得税27万円、住民税26万円)について、子ありの寡婦(所得税35万円、住民税30万円)と同額とする。 なお、扶養親族がいない死別女性、子以外の扶養親族を待つ死別・離別の女性(所得500万円(収入678万円)以下)については現状のままとする。 

今回の見直しを受けて、 上で書いた二つの不平等が解消されます。

①未婚/離婚と②男/女の不平等ですね。

改正後の寡婦及び寡夫控除を図解にするとこの様になります。

改正後の寡婦(夫)控除(図解) ピンクでハイライトした部分は増税となります。

改正のポイント

①未婚のひとり親でも、条件をクリアすれば寡婦(夫)控除を受ける事が出来るようになった。

②女性にも男性と同じ所得制限(合計所得金額500万円以下)が設定された。

③女性と男性で控除額に差があった部分が、(男性が引き上げられ)同額の控除額となった。

完全に男女平等とまではいきませんが、少し差が埋まった改正となります。

また、以前から議論されていた、未婚のひとり親に対しての寡婦(夫)認定が 多様化の時代を現しているなぁと、気になった為まとめてみました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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