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はじめに

先日、さいたま市の固定資産税額の算定にAIが使われるという記事を書きました。

記事の中では未登記の建物や附属設備、改築や増築を行ったのに登記を行わなかった等の課税漏れが減る可能性について触れました。

類似する案件として、以前から不公正課税と問題視されている償却資産の申告時期が近づいて来たので触れたいと思います。

償却資産とは?

固定資産税の課税対象物件のひとつで、会社や個人で事業を営んでいる方が事業の用に供する資産をいいます。具体的には「構築物」や「機械・装置」、「船舶」、「航空機」、「車両及び運搬具」、「工具・器具及び備品」などで、その減価償却額又は減価償却費が、法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上、損金又は必要な経費として扱われるものをいいます。また、地方税法第383条の規定により毎年1月1日現在所有しているこれらの資産について、1月31日までに申告する必要があります。

この償却資産に税率を掛け課税されるのが、償却資産税等と呼ばれる固定資産税です。

※便宜上、この後は償却資産税で通します。

償却資産税はなぜ不公平なのか?

個人事業主や法人が所有する償却資産に税金が課税される事自体は 不公平ではありません。しかし、この償却資産申告の課税体制においては不公平が生じていると言わざるを得ません。

償却資産の申告書が届かない

通常、毎年12月頃、償却資産の申告書が市町村や区役所から届きます。申告期限は翌年の1月31日です。

申告書が届いた事業所は、所有する償却資産を記載し申告日までに提出しなければなりません。そして、提出された申告書を元に償却資産税が課税されます。

しかし、この償却資産の申告書、全事業所に届く訳ではありません。 新設法人や個人事業主の一部には届かない事がよくあります。

もちろん届かないからと言って、申告義務が無い訳ではありませんが、 事業主が償却資産税の存在を知らない事が多く、そのまま申告漏れになるケースが非常に多いのです。

なぜ、償却資産の申告書が届かないのか?

理由は2つあります。

1つ目は、管轄の官公庁が事業主を把握していない。

つまり、申告書の送付リストにそもそも載っていないケース。設立して間もない法人には届かない事がよくあります。設立後何年か経ってから急に届きます。

2つ目は、免税点以下の償却資産しか保有していないと把握しているケース。

償却資産に係る固定資産税には免税点があり、一度、申告した課税標準額が150万円未満の事業所には翌年以降申告書が届きません。数年後にまた届く可能性はあります。

これらの理由により課税を免れている、漏らしてしまっている事業所が 一定数存在するのです。

不公平課税に対する対策は?

償却資産の購入時には登記や登録がされない為、完璧な徴税を行うのは不可能です。申告書の送付にも税金がかかる為、管轄内の事業所全てに一律送付するというのも無駄が多く難しいでしょう。

また、償却資産に係る税収は平成29年ベースで1兆6,676億円もある為、廃止という訳にもいきません。

代替財源の検討や徴収方法の構築が急務ではないでしょうか。

おわりに

不公平に耐え、きちんと申告を続けている事業主さんは偉いなぁと思いました。(小並感)

最後までお読み頂きありがとうございました。