こんな方におすすめ
- これから事業を始める方
- 新たに支店を出したい企業
- チラシ等の広告を展開したい方
- 土地を有効活用したいが、どの様な業種に適しているかを知りたい方
得られる効果
この記事を読めば、適正な場所への出店が可能になり、ターゲットを絞り込んだ広告を展開する事が出来る様になります。また、所有する土地がどの様なビジネスに適しているかを知る事ができます。
商圏とは
商業施設や小売店、商店街などを日常的に利用する消費者が生活している地理的な範囲を指す。 商圏の中心から辺縁部までの距離を商圏距離、その施設を利用しているか否かに関わらず商圏内の全人口を商圏人口という
頻度と距離から見る商圏
商圏は業種により異なります。
業種により来店頻度が異なる為です。
第1次商圏( コンビニ、弁当屋 )
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お客様がほぼ毎日来店する可能性のある範囲を指し、一般的には徒歩で10~15分程度の距離を考えます。
第2次商圏(飲食店やサービス業、医療施設など)
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週単位で来店する範囲であり、自転車で10~15分程度の距離を考えます。
第3次商圏(衣料品や雑貨、量販店など)
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月単位で来店する範囲であり、電車やクルマで30~40分程度の距離を考えます。
必要商圏人口
一般的な必要商圏人口は下記の通りです。
市街地、郊外地などにより異なります。
業種 | 商圏距離(半径) | 必要商圏人口 |
コンビニ | 500m以内 | 3,000人以上 |
中華料理店 | 500m~2km | 5,000~1万人 |
ファミリーレストラン | 2km~5km | 4~5万人 |
食品スーパー | 5~10km | 1万人~3万人 |
百貨店 | 50km以内 | 50万人以上 |
適切な商圏を外して出店すると
適切な市場に出店しなかった場合、仮に、その商圏人口に対し想定通りの頻度で来店があったとしても、商圏人口不足の為、必要売上は取れません。
市場調査をしてみよう
市場調査を有料で請け負っている会社はたくさんあります。
しかし、出店前には極力出費を抑えたいものです。
今回は、国(統計局)が行うサービスを利用し、オーナー自ら市場調査をしてみましょう。無料です。
地図でみる統計 jSTATMAPを使った市場調査
地図で見る統計(jSTATMAP)は、誰でも使える地理情報システムです。
統計地図を作成する他に、利用者のニーズに沿った地域分析が可能となるようなさまざまな機能を提供しています。
STEP① e-Statに登録しよう
jSTATMAPを利用する為には、まず「e-Stat」にアカウントを作成しログインする必要があります。
e-Statは、日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイトです
メールアドレスだけでアカウントの作成が可能です。
STEP①-1
STEP①-2
新規登録をクリック

STEP①-3
メールアドレスを2カ所入力し、仮登録ボタンをクリック

STEP①-4
仮登録が完了すると、登録したメールアドレスに本登録用のURLが送信されます。

STEP①-5
パスワードを設定し、登録完了

jSTATMAPを使って実際に市場調査をしてみよう
準備が出来たら、実際に市場調査を行ってみます。
STEP② jSTATMAPを起動しよう
STEP②-1
e-Stat ホームページから 地図 をクリック

STEP②-2
地図で見る統計(jSTAT MAP)をクリック

STEP③ jSTATMAPを使ってみよう
それでは、市場調査を開始します。
出店予定地が条件に適しているか検討してみましょう。
STEP③-1
起動時には、東京都が表示されます。
らいおんは、四国民なので東京は全然わかりませんが、東京の読者も多いでしょうから、このまま東京で市場調査を行います。
統計地図作成をクリック

STEP③-2
レポート作成をクリック
その後、シンプルレポートとリッチレポートを選択する画面に移りますので、「リッチレポート」をクリック

STEP③-3
特に項目は変更する必要はないので、次へをクリック

STEP③-4
- 商圏範囲を決定
- 出店地をクリック
- レポートを作成するをクリック
今回は、御茶ノ水駅の近くで半径2kmのエリア調査を行います。

STEP③-5
レポートが完成しました。ダウンロードしましょう。

STEP④ エリア分析レポートを見てみよう
レポートは1分ほどで、エクセルにて作成されます。
構成は以下の通り。
エリア分析レポートの構成
- 表紙
- 基本分析
- 周辺地図
- かかる小地域
- 年齢別人口
- 世帯数
- 経済センサス
- 人口・世帯数増減
- マップキャプチャ
表紙
エリア分析レポートの表紙です。簡単な地図と住所が書かれています。

基本分析
メインシートになります。
- 選択エリアの人口
- 年齢別人口
- 男女比
- 世帯別構成比
などが、わかります。
STEP③-4で
2次エリア、3次エリアを設定すれば、半径の違う3エリアの情報を得る事が可能です。
データは平成27年の国勢調査のものを参照しています。
※今後、更新されていきます。

周辺地図
エリア内の地図が表示されます。

かかる小地域
エリアを細分化し、その地区ごとの人口・世帯数や密度を知る事ができます。

年齢別人口
男女別、年齢別人口を知る事ができます。
特定の世代がどの程度居るかを知りたい時に便利です。

世帯数
エリア内の世帯人数別の世帯数を知る事ができます。
単身者が多いエリアや、家族世帯が多いエリアなどを特定するのに便利です。

経済センサス
経済センサス調査によって収集されたデータが活かされていました。
エリア内に、どの様な業種や規模の企業が存在するかを知る事ができます。
ライバルとなる企業の存在を意識しましょう。

経済センサスとは?
人口・世帯数増減
このエリアにおける過去の人口や世帯の増減推移を知る事ができます。
この情報から、先の人口増減予測を行う事が可能です。

マップキャプチャ
必要かどうか分かりませんが、地図(詳細)です。

まとめ
さて、jSTATMAPを使った市場調査はいかがでしたでしょうか。
今回の例では、人口の多いエリアを調査した為、市場調査レポートだけの結果では、ほとんどの業種で出店OKの地域でしょう。
しかし、市場調査を行う際に注意したいのは、同エリアに同業種が存在するかどうかです。
近隣にライバル企業が存在する場合は、お客さんを取り合う事となる為、上記の調査だけでは満足いく結果を得る事はできません。
一度出店してしまえば、後戻りはなかなかできません。じっくりと市場調査を行い、成功の確率を高めましょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。