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仮想通貨の取引は法人と個人どちらが有利なのか?
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仮想通貨の取引は法人と個人どっちが有利なのか?

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結論から書きますと、ケースバイケースです。

あなたの仮想通貨保有量や目標とする利幅により税率が変わったり、繰り越しが出来たり出来なかったりするため、普遍的な答えはありません。

この記事を読めば、自分のケースならこっちが有利だなと考えられるぐらいにはなるでしょうから、ゆっくり読んでみてください。

仮想通貨の取引を法人でおこなうメリット

仮想通貨の取引をしていて、Twitterを見ている人なら、一度は法人で仮想通貨を取引するメリットについての話題を見たことがあるのではないでしょうか。

しかし、所得税だけでなく法人税にある程度詳しくないと、本当にそうなのか、ピンと来ない事がほとんどです。

今回は法人と個人を比較しながら、法人で仮想通貨を持つメリットとデメリットを説明していきます。

税目の違いによる税率の違い

株や投資信託と同様に法人であっても個人であっても、仮想通貨の取引で得た所得には税金がかかります。

しかし、一概に税金といっても法人と個人では税目が異なります。

仮想通貨の取引により得た所得は、個人の場合は雑所得に分類され、所得税と住民税が課税されます。

仮想通貨で得た所得にかかる所得税に関して詳しく知りたい方はこちら

>>【保存版】仮想通貨の取得や売却にかかる所得税のまとめ

日本の所得税は累進課税制度となっており、所得が高くなればなるほど税率も高くなります。

累進課税

住民税は一律10%です。

一方、法人が仮想通貨の取引により得た所得には 法人税・地方法人税・事業税・法人県民税・法人市民税がかかります。

多くの種類の税金がかかる為、法人が不利そうに見えますが資本金1億円以下の中小企業の場合、800万円までの利益に対しては 法人税は15%で済みます。

その他の税金を足しても、800万円までの所得に対しては大体25%ぐらいです。(表面税率)

つまり、税目による税率の違いからのみで有利不利を判断するとすれば、所得税+住民税の税率が25%を超える地点となりますので、給与収入の無い専業の方で年間でおおよそ300万円以上の利益があるなら、法人の方が有利という事になります。

ここからさらに、法人で仮想通貨の取引を行うメリットを書きます。

経費の計上や所得分散が出来る

個人で仮想通貨の利益を計算する場合に計上できる経費は限られています。

想定してみると、

①取得価格
②取引所を利用した場合の手数料
③仮想通貨の取引を行う為のデバイスや通信費など
④税務申告を依頼した時の費用など

このあたりが考えられます。

しかし、法人であれば社長である自分に給料を支払う事も出来ますし、仮想通貨以外に事業があるのであれば、そちらの利益や経費とも併せて計算する為、より多くの経費を算入する事が可能です。(実際に使用した経費)

つまり法人に残す利益と自分が給料で貰う利益で所得を分散できます。

また配偶者が居て投資に関する相談や取引・事業に係る雑務を依頼していたりすれば 配偶者に給料を出す事もできます。

この事により、法人・自分・配偶者と三者に利益を分配する事が可能になります。

>>節税のコツは所得の分散!累進課税制度を活用しよう!

損益の通算が可能

仮想通貨の取引で赤字が出た場合、個人では他の所得、つまり給与所得や不動産所得と相殺する事ができません。

雑所得の赤字は垂れ流しです。

しかし、法人の場合は本業と仮想通貨の取引で生まれた利益や損失を強制的に合算する事になる為、損益通算が勝手に行われます。

仮想通貨の取引の為だけに法人を立ち上げ、他に事業が無い場合の損失は以下の項目で。

欠損金の繰り越しが可能

個人の仮想通貨の取引が雑所得に該当するのは前述の通りですが、雑所得の赤字の繰り越しは不可能である為、仮想通貨の取引で赤字が出た場合は来年以降に損失を繰り越す事ができません。

しかし、法人では10年間の損失の繰り越しが可能です。

つまり令和2年が100万円の赤字だった場合、令和3年や令和4年以降の利益と相殺が可能になります。

繰戻還付請求が可能

これは裏技みたいなものですが、法人の場合、利益が出た決算を行い納税をした後、翌期以降の決算で損失が出た場合には前年の決算で支払った法人税を還付してもらう制度があります。

例えば、

①2020年にリップル(XRP)で100万円の利益

②2021年にビットコイン(BTC)で100万円の損失 であった場合、

①の決算では当然、税金を納める事になりますが、②の決算時に①で払った税金を還付請求する事が出来ます。

※2年トータルでは利益が出ていない為

注意:還付請求が可能なのは法人税・地方法人税のみであり、法人市県民税・法人事業税の還付請求はできません。

個人でも同じ様に、純損失の繰戻しによる還付という制度がありますが、対象の所得が「不動産所得、事業所得、山林所得、総合譲渡所得」に限られている為、仮想通貨の取引分の還付を受ける事は出来ません。

法人で仮想通貨の取引を行うデメリット

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ここまで法人で仮想通貨の取引を行うメリットを書きました。

法人が優遇されているというよりは、個人で仮想通貨の取引を行い税引き後に儲けを残す事が 如何に難しいかがお分かり頂けたのでは無いでしょうか。

ここまで読んで、「じゃぁ、さっそく法人を立ち上げよう!」なんて人は少ないとは思いますが、念のため法人で仮想通貨の取引を行うデメリットも書いておきます。

設立費用がかかる

個人事業であれば税務署に開業届を提出するだけで個人事業主になれますが、 法人はそういう訳にいきません。

定款を作成し法務局に設立登記をする事で法人は完成します。

税務署に届出を出すのはあくまでも設立後の連絡であって設立の工程ではありません。

定款は頑張れば自分でも作成できますし、登記も司法書士に頼らず自分でする事も可能ですが、定款の認証料や登録免許税、印紙などで最低でも25万円ぐらいはかかります。

さらに法人の印鑑なども作成が必要になり、株式会社の設立費用はトータルで30万円ぐらいは覚悟しておいた方が良いでしょう。

年に一度の決算(確定申告)が複雑になる

個人に確定申告があるのと同様に法人にも会計期間ごとに税務署に所得を申告する義務があり、税金の計算が必要になります。

個人で投資をされている方が自力で確定申告をする事は多いですが、法人の確定申告書類は個人とは量も異なり専門用語もたくさん出てきます。

予備知識の無い方が自力で行うのは無理があるでしょうから、税理士に依頼する事になります。

赤字でも申告や税金が発生する

個人の場合、1月1日から12月31日までの仮想通貨の取引が赤字だった場合は申告の必要は無く税金も発生しません。

しかし、法人の場合は欠損金(赤字)の繰り越しも行う為、所得の計算と申告が必要になります。

また、均等割と呼ばれる地方税(県や市に納める税金)が発生します。

均等割の金額はおおよそ7~8万円で所在地の自治体により異なります。
(東京23区の場合は7万円)

廃業にも手間とお金がかかる

個人の場合は、設立の際に提出した開業届と同様に 廃業の届を税務署へ提出するだけで事業を畳む事が可能ですが、法人の場合は設立時同様に様々な手続きが発生します。

税理士事務所や司法書士事務所に丸投げしていれば、代理で手続きをしてくれますが、当然費用が発生します。

まとめ 法人と個人 結局どっちが有利なのか

ここまで読んで頂いて法人で仮想通貨を取引する事のメリット・デメリットを理解して貰えたでしょうか。

このシミュレーションには、様々な個別の要素を検討しなければいけない為、結論付ける事はできませんが、ひとつ言える事としては、

個人における仮想通貨の税制は異常なほど不利。

この記事を書いていて改めて思いました。

大きく勝てば約半分が税金で持っていかれ、負けても損失の繰り越しは不可能。

国内の取引所において、レバレッジも規制に次ぐ規制で25倍から2倍へと下げられようとしています。

正直、個人投資家が儲けるにはガチャガチャやるよりビットコインや他メジャーアルトを現物で仕込み、10年寝かせるぐらいの方法しか無いのでは?と思います。

おっと、話が逸れましたね。

この辺で締めます。

投資は自己責任で。IYRK。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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