持続化給付金に引き続き、新型コロナウイルス関連の給付金をまとめたい。

6月12日、新型コロナウィルスで困窮する多くの事業者が待ち望んでいた、テナント家賃を補助する家賃支援給付金がついに参議院本会議で可決・成立した。

そこで今回は、家賃支援金の申請の方法と制度概要についてまとめる。

この記事での一番のポイントは自己取引や親戚・親族間での取引が対象になるかどうかである。

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家賃支援給付金とは?

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新型コロナウイルス感染症の拡⼤を契機とした自粛要請等によって売上の急減に直面する事業者の事業継続を下支えするため、固定費の中で大きな負担となっている地代・家賃の負担を軽減することを目的として、テナント事業者に対して「家賃支援給付金」を支給します。(経済産業省HP)

家賃支援給付金は持続化給付金と同じく経済産業省から案内が出ている。

全ての情報が開示され、7月14日をもって申請が開始された。

持続化給付金と同じく売上が受給条件となった為、コロナ禍に巻き込まれた法人や個人事業主は持続化給付金とセットで受給できるだろう。

しかし、持続化給付金の売上比較期間が2020年1月から12月に対し、家賃支援給付金は2020年5月から12月と既にコロナ禍から立ち直りつつある企業には、良くも悪くも縁遠いものとなりそうだ。

解説を続ける。

家賃支援給付金の給付対象者は?

中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者等であって、5月~12月 において以下のいずれかに該当する者に、給付金を支給。

①いずれか1カ月の売上高が前年同月比で50%以上減少
②連続する3ヶ月の売上高が前年同期比で30%以上減少

 

つまり、法人でも個人でも前年同月比(5~12月)で売上が50%以上減少していれば受給対象者となる。

家賃支援給付金の給付額は?

図を見ると、給付額は家賃全額とはいかないものの、ほとんどのケースで支払家賃の2/3を6か月分受給できるだろう。

尚、法人と個人では給付上限や月額家賃(地代)に対する給付率が異なるので注意だ。

具体例:法人で毎月30万円の家賃を支払っているケース

1.毎月の支払家賃(30万円)>75万円である為、給付率は2/3
2.30万円×2/3×6(ヶ月)=120万円

ここからは具体的な申請方法や必要書類を解説し、さらに給付不可・不正受給にあたるケースをまとめる。

家賃支援給付金の申請方法

information

持続化給付金同様、電子申請がメインとなります。

申請開始の7月14日に特設サイトがオープンした。

>>家賃支援給付金特設サイト

自身でのオンライン申請が難しい方の為に有人の申請サポート会場が順次、
用意されていくとの事だ。

家賃支援給付金の申請に必要な添付書類

家賃支援給付金の申請に必要な書類を法人と個人事業主ごとにまとめる。

事業及び過去の売上を証明する資料

事業を行っている事と前年の月別売上を証明する為、下記の資料が添付要件となる。

法人の場合: 確定申告書別表一(1枚) 法人事業概況説明書の両面(2枚)※e-TAXで送信した場合は受信通知が必要

個人の場合: 確定申告書第一表(1枚) 所得税青色申告決算書(2枚)※e-TAXで送信した場合は受信通知も必要

売上の減少を証明する資料

持続化給付金同様に売上の減少が給付基準となる為、対象月の売上台帳が必要。

法人・個人ともに:売上が減った月・期間の売上台帳等

 

※対象となる【売上月】を記載してください。
※対象となる売上月の【売上額】の【合計】を記載してください。
※売上額が0円の場合は、【対象となる売上月】の売上額が【0円】であることを明確に記載してください。

地代・家賃の支払を証明する資料

家賃支援給付金だけに地代家賃の支払い義務や実績を証明する必要があり、以下の資料が必要となる。

法人・個人ともに:賃貸借契約書の写し

  

以下の画像の様に、必要項目に印をつける必要がある。

法人・個人ともに:直近3ヶ月間の賃料の支払い実績を証明する資料 ※銀行の振込明細や通帳の写し、貸主からの領収証

給付金振込先を証明する資料

給付方法は指定口座への振込になる為、以下の資料が求められる。

法人・個人ともに:給付金振込先の分かる通帳のコピー等

 

添付要件とされる資料は以上。

詳細は給付規定を参照。

>>家賃支援給付金申請要領 中小法人等向け

>>家賃支援給付金申請要領 個人事業者等向け

給付不可や不正受給やとなる可能性が高い取引

Arrest

最後になったが、この記事のメインテーマである同族家賃・地代の取り扱いについてまとめた。

以下が、給付の対象とならない取引である。

転貸(又貸し)を目的とした取引

自らが使用せず第三者に貸す為に賃貸借した家賃や地代は対象とならない。

しかし、自らが使用する部分が一部あり、残りを他人に貸す等の場合は、自らの使用部分の地代・家賃は給付額の算定根拠となる。

つまり、使用部分の地代家賃に対して給付が行われる。

賃貸借契約の賃貸人(かしぬし)と賃借人(かりぬし)が実質的に同じ人物の取引(自己取引)

貸主と借主が個人と法人の関係であっても、議決権の過半数を占める場合は実質的に自己取引と同様になり給付の対象とならない。

つまり、自分が代表を務める法人が個人(本人)名義の土地を使用していても、その取引は給付の対象とならない

また、親会社・子会社の関係にある場合も実質的に自己取引と同様になり給付の対象とならない。

賃貸借契約の賃貸人(かしぬし)と賃借人(かりぬし)が配偶者または一親等以内の取引(親族間取引)

一番気になる例だろう。

家賃支援給付金では貸主と借主の関係性が一親等以内の親族間取引は給付の対象とならない

と記載されている。

つまり、大部分の親族間取引は給付の対象にならないが、二親等以上の関係性であれば給付の対象となる可能性が高い。

二親等以上の関係性とは・・・兄弟間や祖父や祖母からの賃貸の場合

地代や家賃の支払を免除されている

大家さんから地代や家賃を免除されている場合は、実質的コロナの影響は緩和されており給付不可となる。

添付要件である支払い実績を満たす事が出来ないからである。

領収証を偽造し給付金を受給した場合は、悪質が不正受給に該当し罰金や氏名公表があり得る。

さらに、領収証の偽造は有印私文書変造罪(3月以上5年以下の懲役)に問われる。

家賃支援給付金の調査はあるのか?

持続化給付金同様に給付時の審査及び給付後であっても調査が行われる。

申請書類に不備がある場合は差し戻しとなり、悪質な粉飾があった場合は規定の罰則が適用される。

家賃支援給付金の不正受給への罰則は?

不正受給への罰則は持続化給付金と同様。

給付金の全額返金はもちろん、給付金に対し返還の日まで年利3%の金利が付く。

そしてその合計額の2割の罰金が加算される。

給付額が大きく成り得る助成金だけに罰金も大きなものとなる。

まとめ 家賃支援給付金の申請方法や詳細を随時更新

ようやく申請が開始となった家賃支援給付金。

持続化給付金同様に税金で賄われる事になり、法人であれば最大600万円が受給できる大型の給付金である。

本当に困窮する事業者にのみ受給される事を願う。

今後も更なる具体例や期限の延長など詳細が発表され次第、追記していく。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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